「自国の歴史をいつわる」国は、国際社会での尊敬と理解をえることはできません.
日本は過去に、朝鮮李王朝の王妃閔妃(ミンピまたはビンピ)を惨殺し(19世紀後半)、朝鮮を植民地化しました.
労働力を補うために、多くの労働者を強制的に日本に移動させ、苛酷な労働をさせました.太平洋戦争では、女性を日本軍に付属する「女性奴隷」(従軍慰安婦)として強制的に拉致し、人間以下の扱いをしました.関東大震災では、市民が朝鮮人を探し出し、6000人とも言われる朝鮮人をなぐり殺しました.騒動をおこして社会主義者の弾圧に利用しようとした、政府側の陰謀だともいわれています.日本人との区別をするために、「君が代」を歌わせることもあったそうです.(その「君が代」を国歌とするとはどういう神経でしょうか?)
従軍慰安婦の問題では、米国(下院)やオランダ(下院)の国会に相当する機関で謝罪要求の決議がなされています.これに対する日本の態度は、教科書からその事実を削除し、国民の記憶から抹殺しようとする、ネットには「... 『日帝は国母のミンピを惨殺し、民衆の希望を奪った」www。これも笑える。当時は民衆に恨まれてたんだよ!? 』という書き込みがある、など自分で国際社会から尊敬を受けられないのが当然であるような行為をつづける、異常な状態がつづいています.
この態度のもとには、諭吉がいます.諭吉は「国民と政府の師匠」として、「内政に問題があれば、外に問題をおこし、注意をそらすこと」を提案し、朝鮮で農民運動が農民戦争へと進んだ1893年には「居留人民保護」のための出兵要請、事件を「王宮の城門破壊・武力占領・国王の軟禁・かいらい化」に発展させ、「人民の保護ではなく、文明進歩のため」に駐留を継続させるなど、日本の侵略戦争を推し進め、一方では、そのニュース報道で「時事新報」の発行部数をのばし、お金をもうけました.(藤村道生「日清戦争」、安川寿之輔「福沢諭吉のアジア認識」など)
この諭吉の活動を、「実は石河幹明のしわざ」というのは、「お話」としては面白いというようなことではなく、過去の日本の戦争を「自衛のための正しい戦争」と宣伝することにつながる、歴史の書き換えであり、「大ウソ」というより、国民と国際社会に対するサギ、あるいは強盗の居直りのようなものだというべきです.
2007年11月22日木曜日
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1 件のコメント:
福澤直筆の原稿が残っている時事新報社説は、現行版全集所収の約1500編のうち、今のところ、以下の100編弱しか発見されておりません。
「福澤諭吉直筆草稿残存社説目録」
http://blechmusik.xrea.jp/d/hirayama/h71/
それ以外の時事新報社説が、福澤の関係したものかどうかは、何ともいえない、というのが実情なのです。
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