2007年11月7日水曜日

韓国と小林多喜二

「戦争と文学 いま小林多喜二を読む」の著者は、自書の韓国での訳書出版に際し、韓国で講演をしました.そのとき、ハングル版の「蟹(かに)工船」を古書店で見つけます.

それには、「党生活者」の困難な運動を描いた部分や強い決意をしめした部分にアンダーラインがほどこされていました.

この著者は、「蟹工船」がこのよう訳され、このように読まれていることに感動したと書いています(伊豆利彦横浜市立大学名誉教授 しんぶん赤旗で)

多喜二の死後、韓国の民主化運動の過程で、小林多喜二の小説が読まれていたのです.

真実と未来を見据える作品、それこそ真の芸術作品だと思いますが、そのような作品は時と場所を超えて、人々を勇気付ける力をもっているものだということをあらためて感じます.