2007年11月15日木曜日

「何になるつもりか?」「日本一の大金持ちだ」(諭吉)

「福翁自伝」にあります.

これは、私の十六、七のころと思います.
兄が「お前はこれから先、何になるつもりか?」というから、「左様さ(さようさ.そうですね)、まず日本一の大金持ちになって思うさま金を使うてみようと思います」という.
(「福翁自伝」は、諭吉が63歳のとき口述して、1898-1899年に「時事新報」に連載されました)

「僕の夢は、一流のプロ野球選手になることです」(「僕の夢」小学校6年のイチローの作文)

諭吉の夢も、諭吉の努力により、実現されました.

封建的な枠組みをきらい、故郷を飛び出して、オランダ語・英語を習い、教育事業(慶応義塾の創設)と言論分野(新聞「時事新報」の発行)で成功し、「天皇制」と「宗教」を利用して、国民を戦争(日清・日露・対中国侵略戦争)に追いやり、戦争ニュースの報道で時事新報の発行部数を大いにのばして、大もうけをしたのです.

その思想は、太平洋戦争の遂行を支え、戦後も戦争責任の回避をつづける歴代政府の守護神となり、2007年の現在も最高額紙幣(10000円札)の肖像として、日本国民の上に君臨しています.

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