2008年11月1日土曜日

「戦後政治を総否定」 野党、航空幕僚長を批判

「戦後政治を総否定」 野党、航空幕僚長を批判

 防衛省の田母神俊雄航空幕僚長が過去の侵略戦争や植民地支配を正当化し、集団的自衛権行使を求める論文を発表したことについて、野党から「戦後政治の出発点を総否定する許されない内容だ」(共産党の穀田恵二国対委員長)などと激しい批判の声が上がった。国会論戦でも焦点の1つになりそうだ。

 民主党参院幹部は「空自トップが安全保障の基本をひっくり返すような論文を書くのは前代未聞の大問題だ」と指摘。浜田靖一防衛相の更迭方針に関しては「当然だが、任命責任は追及しなければならない」と強調した。

 穀田氏も「侵略戦争を遂行した当時の日本軍の考え方そのもので、絶対に許されず、更迭で済む話ではない」と同調、国会への参考人招致を求める考えを明らかにした。

 社民党の福島瑞穂党首は「防衛庁の省昇格や、陸自、空自のイラク派遣、インド洋への海自派遣で、気分が大きくなり、侵略戦争を否定する雰囲気が省全体に広がっている危険を感じる」と指摘。参院外交防衛委員会での新テロ対策特別措置法改正案の審議で、任命責任も含め、徹底追及する方針を示した。

2008/10/31 22:46 【共同通信】

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